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(50)だし(ひとまず最終回)~味のかなめではなく、補佐役?~/再掲載

だし(1)

日本料理はだしが命、と言われたりします。でも、『0(ゼロ)から料理を始める人の、まず15品』だしを使っている料理は、みそ汁だけです。

「NHKきょうの料理」でもおなじみの東京の分けとく山の料理長である野崎洋光さんは、「昔の家庭では、だしをわざわざととったりしていませんでしたよ。素材から出る味でも、じゅうぶんおいしいのでしから」と、よくおしゃっています。だしをとるというのは、家庭ではなく、料理屋さんの仕事だったそうなのです。

いちばん一般的なだしは、かつお節と昆布でとったものですが、これはいわゆる「海から来たうま味」ですよね。中国料理の鶏ガラスープや、洋風料理のコンソメは、「陸から来たうま味」と言えるかもしれません。

そう、だしは料理にうま味を加えてくれるのです。ただ、素材にはそれぞれのうま味がありますから、だしを入れないとうま味がゼロということにはなりません。特に、肉からはしっかりうま味が出ます。

『0(ゼロ)から料理を始める人の、まず15品』でご紹介している豚汁のレシピには、だしが入っていません。これは、豚肉などの具材からじゅうぶんうま味が出て、だしを入れなくてもじゅうぶんおいしく仕上がるからです。根菜と鶏肉の煮物も、同じ理由でだしを使っていません。

ただ、野菜からもうま味が出るのですが、あまり強くないので、野菜だけが具の汁物などの場合は、だしを使ったほうが、おいしく仕上がります。

だしをとる、というのも確かに大事ですが、そこで料理のハードルが上がるよりは、まずは和風顆粒だしの素を一つ用意することから、始めてはいかがでしょうか?

だしの素を上手に使うコツは、まずは控えめの分量を使うこと。だしの素には、塩分も入っていますから、塩味も付いてしまいます。みそ汁をつくる時は、足りないうま味を補ってあげるくらいの気持ちで、だしの素を使ってみてください。みそ汁の具によって、うま味の濃淡が違いますから、何度がつくってみて、みそ汁ごとの、だしの素の足し方を覚えてみてください。

そして料理に慣れてきたら、ぜひ一度、かつお節と昆布でだしをとってみてください。

この「0(ゼロ)から料理を始めてみる」のブログ、今回で50回目を数えます。これから料理を始めてみようという方には、『0(ゼロ)から料理を始める人の、まず15品』の15品のそれぞれの料理の話、あるいは料理を盛る器の話など、まだまだご紹介したいことがありますが、定期的な更新は区切りがよいので、ひとまずお休みいたします。

本をご覧になった方、買っていただいて実際に料理をつくってみた方がいらっしゃったら、ぜひご感想をお寄せください。ここがわかりにくかった、などなど、辛口のご意見もぜひ!

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まったく料理をしたことがない人が、つくり始めるきっかけになれば……。

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米村 望

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