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完熟と未熟のあいだ(2) 未熟なトマトも……

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緑のトマトを入手したければ、普通のトマトを完熟まで待たずに、
まだ緑色のときに収穫して食べればよい。
単なる未熟なトマトでも問題はない。なぜか?

理由は単純なことで、
未熟なトマトだって食べられないわけではないからです。

ただし、おいしいわけではない。

な~んだ! なんて言わないでくださいね。
そりゃあ、完熟のほうがおいしいに決まってます。

だからこそ、トマトは赤く追熟させてから野菜売り場の棚に並ぶのです。
未熟な緑のトマトはおいしくないから、置いても売れません。
当たり前だけど、完熟のほうがおいしい。

だって、ジュースだって何だってラベルに「完熟」の文字が躍っているじゃないですか。
あれは「この商品はおいしいんです!」という強烈なメッセージですよね。

ただし、繰り返しますが未熟なトマトだって、食べられなくはない。
(品種によっては、まったく食用に向かないものもあるかもしれませんが)

中には、緑の未熟なトマトでも薄~くスライスすると、
その酸味と爽やかさがサラダに合う、と言う人もいます。

それだけじゃありません。
むしろ青いトマトのほうが好き、と主張する人もいるんです。

これはもう、好き好きです。

ね? だから単なる未熟なトマトでも、かまわないのです。

念のため言い添えれば、映画の中に出てくるフライド・グリーン・トマトのトマトが、
未熟なトマトを収穫したものなのか、完熟しても赤くならないトマトなのかは、
知りません。でも、たぶん味はたいして変わらないでしょう。

完熟しても緑のままのトマトは、
赤くなるトマトを未熟な段階で収穫したものよりは食べやすいと思います。

とは言え、やはり真っ赤に完熟したトマトのような、
あのしっかりした甘みや旨みと、ほどよい酸味をそなえた味とは違います。

ならばなぜ、おいしい完熟のトマトを使わずに緑のトマトを使って作るのか?

揚げるときに、完熟していると水分が多く果肉がやわらかくて崩れやすいのでしょう。
緑のトマト特有の酸味が、揚げた衣によく合うのかもしれません。
そもそも、完熟トマトならわざわざ揚げずに食べるほうがおしいでしょうし……。

それにしても、私たちはなぜここまで「完熟」にこだわるのでしょうか。
知らず知らずのうちに、なぜか「完熟」を愛してしまった私たち。

しかし……

そもそも、完熟ってどういうことですか?

ちょっと考えてみてください。
次回、じっくり腰を据えて一緒に検討しましょう。

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ひまつぶし野菜夜話

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加藤雅也

『NHKやさいの時間』編集長

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