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完熟と未熟のあいだ(6) 小さくて甘くないメロン!?

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「完熟と未熟のあいだ」というテーマで、
すでに5回も話を続けてしまいました。
小説と同じで、ただ長けりゃいいってもんじゃやないのにね、スミマセン。

さて、これまでの内容を簡潔にまとめると、こうなります。

1.「完熟」という言葉は果菜類(実を食べる野菜)だけに使われる。
2.「完熟」とは、農学的な定義では「タネができる状態まで熟すこと」である。
3.トマトは、未熟でも食べられないことはない。
4.キュウリ、ナス、ゴーヤー、オクラなどは未熟果を食べる野菜である。
5.ただしゴーヤーの完熟果は、タネのまわりのゼリー部分が甘く、食べられる。

何回も話してきたわりには、たいした内容じゃなかったって?
ハイ、ご指摘ありがとうございます(笑)。

では、ダメ押しにこんな話はどうですか?

メロンの産地などでは、未熟でかたい青いメロンも食べる。

ウソだろうって?

いえ、本当です。これ、完熟と未熟にまつわる私たちの固定観念を揺さぶる話です。
でも、かたくて甘くないメロンなんて、食べておいしいのか?

はい、けっこういけます。

メロンの栽培では、収穫しようと決めたメロンの果実だけを大きく充実させるために、
それ以外の果実を小さいうちに間引いて、数を制限します(摘果と言います)。
メロンの産地のなかには、摘果した未熟で小さなメロンをスライスし、
ぬか床などに漬けて食べる習慣のある地域が、けっこうあります。

つまり、メロンの漬物ですね。

メロンは甘くておいしい果物である。
という私たちの一般的な認識とは別の次元にある、正真正銘、野菜としてのメロンです。

ここから、次のようなことがわかります。

野菜には、一般的に食べる状態とは異なる生育段階のものを利用できる場合がある。

第10回でお話しした緑色のトマトや、
前回取り上げた完熟ゴーヤー(の甘いゼリー部分)は、やや特殊な例ですが、
いま紹介したメロンの漬物は普通においしく食べられるので、
もっと知られてもいいような気がします。

もう一つ同じような例を挙げると、ヘチマはその筆頭かもしれません。

ヘチマといえば、かつては体を洗うスポンジ代わりに普通に利用されていましたし、
化粧水としてのヘチマ水を、庭で育てているヘチマから採る家庭もありました。

でも、今では日常的にはほとんど見ることのない存在でしょう。
ちなみにスポンジ代わりに使う場合は、長さ50~60㎝に肥大した果実を利用します。

ほら、こんなに大きくなったやつです。

ところが、もっと小さく未熟な段階で収穫して、食べる地域もあるんです。
ご存知の方もいらっしゃることでしょう。

詳しくは次回、お話ししたいと思います。

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加藤雅也

『NHKやさいの時間』編集長

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