preserved2

寒中の麹しごと① みそ仕込み・後編(再)

みそのプロセス11IMG_0508

前回は、みそと塩切り麹を混ぜるところまで紹介しました。
今回は、その続きです。

中川さんがみそ仕込みを始めてから、10年以上経ちます。
その間、研究を重ねながら、つくり方を毎年ちょっとずつ変えて、行き着いたのが今のレシピです。
たいてい米麹でつくりますが、年によっては麦麹でつくることもあるそう。
でき上がったみそは、ほとんど、日々のみそ汁に使います。

では、レシピの続きです。

◎丸めて容器に詰める
8 7を適量ずつ両手にとり、大きめのおにぎりくらいに丸めてバットに並べます。

大きめのおにぎりといっても三角ではなく、ま~るいおにぎり。言い換えれば、ソフトボール大といったところでしょうか。

9 ペーパータオルを焼酎でぬらし、甕などの保存容器の内側と縁をきれいに拭いて消毒します。
10 8のみそを9の容器に投げつけ、手で容器に軽く押しつけます。

スナップをきかせて、甕の端っこ目がけてシュート!

一段目が終わったら表面を軽くならし、二段目も同様に詰めていきます。

全部詰め終わったら、上から手で全体を押しながら空気を抜き、表面をならします。容器の隅に隙間ができないように、きっちりと詰めてください。

空気を押し出すように、ならします。ならし終わりは、トップの写真を参照してください。

◎表面を酒粕と塩で覆い、熟成させる
11 みその表面全体に酒粕を敷き詰めます。まず酒粕をみそにのせ、足りない部分に残りの酒粕をちぎってのせ、容器の形に合わせて貼り付けるようにして、みそをきっちりと覆います。

最初は板粕を1枚そのままのせます。

残りの酒粕でつぎはぎのようにして、あいたスペースをきっちりと覆います。

12 酒粕の上に塩50gをまんべんなくふり、表面全体を覆うように手ですり込みます。

酒粕と塩のダブルブロックで、かびの発生を防ぎます。

13 ペーパータオルを焼酎でぬらし、容器の内側を拭いて消毒します。

みそを詰めるときに汚れた部分をきれいに拭きとって消毒。これも、かび予防。

みその上にラップをのせてぴったりと覆い、おもし用の塩を清潔なポリ袋に入れてのせ、ふたをします。

おもしが直接触れないように、ラップを貼り付けます。

塩をおもしにするのは中川さんのグッドアイデア。これなら、専用のおもしがなくても手軽にできます。もちろん、おもしの御役御免となった暁には、料理用の塩として使います。

※湿気が少なく、日の当たらない涼しい場所に半年間以上おき、熟成させます。7月の梅雨明けの時期になったら、天地返しをします。

◎天地返し
1 表面の酒粕をそぎ取り、もし、かびが生えていたら、かびの部分は取り除いてください。「みそ」のレシピ8と同様にしてみそを丸め、清潔な別の容器に取り出します。
2 みそを保存していた容器を焼酎でぬらしたペーパータオルできれいに拭いて消毒し、「みそ」のレシピ10と同様に、丸めたみそを取り出した順に詰めます。
※みそは取り出した順に詰めることで、取り出す前と天地が逆になります。
3 「みそ」のレシピ11と同様に、酒粕で表面を覆います。ここでは、酒粕の上に塩はふりません。塩分が強くなるのを避けるためと、この段階になると、かびが発生することはほぼないからです。
4 「みそ」のレシピ13と同様に容器の内側を消毒してラップをし、おもし用の塩をのせてふたをします。ただし、おもし用の塩は半量(1kg)に減らしてください。

※湿気が少なく、日の当たらない涼しい場所において保存します。9月頃になったら、ふたを開けてみて、みそのにおいや色になっていたら食べごろです。好みで、もっと熟成させてもかまいません。ねかせればねかせるほど色や味が濃くなり、酸味も増します。食べごろになったら、密閉できる保存容器に移し、冷蔵庫で保存して使いましょう。1年以上もちますが、冷蔵庫の中でも低温発酵するので、長く経つと味は変化していきます。

 

料理・中川たま
(なかがわ・たま)神奈川県逗子市在住の料理研究家。友人・どいちなつさん、オズボーン未奈子さんとともにケータリングユニット「にぎにぎ」で活動後、2008年に独立し、雑誌、イベントなどで活躍。季節の食材を使った常備菜や保存食づくりが得意。著書に『「たま食堂の玄米おにぎりと野菜のおかず」』(主婦と生活社)がある。
神奈川県鎌倉市で週に2回(木曜と金曜)、料理教室と食堂「Atelier Lim」を開催。
ご本人のブログと食堂のブログを持っている。

撮影・公文美和

このブログについて

preserved2

逗子からの保存食便り

神奈川県の逗子在住の料理家・中川たまさんの、季節の手仕事をお届けします。

ブログ著者

中川たま(プロフ画像)

中川たま

(なかがわ・たま)
神奈川県逗子市在住の料理研究家。友人・どいちなつさん、オズボーン未奈子さんとともにケータリングユニット「にぎにぎ」で活動後、2008年に独立し、雑誌、イベントなどで活躍。季節の食材を使った常備菜や保存食づくりが得意。著書に『「たま食堂の玄米おにぎりと野菜のおかず」』(主婦と生活社)がある。神奈川県鎌倉市で週に2回(木曜と金曜)、料理教室と食堂「Atelier Lim」を開催。ご本人のブログと食堂のブログを持っている。

このブログの人々

佐野朋弘

編01

宇田真子

『NHKきょうの料理』編集部

ブログ最新記事