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肺炎②

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ひとくちに「肺炎」といっても、その種類は多岐にわたり、原因や感染ルートも様々。そして前回も書いたように、「かぜ」と混同したり勘違いをしている人も少なくありません。そこで今回は肺炎の特徴的な症状について、大阪厚生年金病院呼吸器内科の鈴木夕子先生にお話を伺います。

まず、肺炎の病原体はどのようにして体内に入り込んでくるのでしょう。

「肺炎の病原微生物の多くは、空気と一緒に体の中に入ってきます。元気な人であれば病原体が入ってきても、人間の体が本来持っている防御システムが働いて排除してしまうのですが、他の病気やストレス、疲労などで体力や抵抗力が落ちていたり、何らかの要因で病原体の感染力のほうが上回ってしまうと、感染、発症につながっていくことになります」
 
肺炎の院内感染が問題視されるのも、感染する人が元々何らかの病気の“患者”だから。弱った時こそ肺炎には十分な注意が求められるのです。
 
ところで、肺炎には特徴的な症状があるのでしょうか。

「肺炎の特徴的な症状は、発熱、咳、痰――。いずれも“かぜ”と似ているため、あまり心配せずに放置してしまう人も少なくありません。でも、肺炎の場合は通常のかぜと比べると総じて“症状が重い”という特徴があります。3~4日で軽快に向かわない、38度以上の高熱、過去に経験したことのない強い咳、黄色や緑色をした痰が出たら、肺炎を視野に入れるべきです」
 
ただ、鈴木医師はこうした症状に頼り切るのも危険だと指摘します。

「高齢者の場合、高熱にならないケースもあります。また、非定型肺炎の場合は痰が出ずに乾いた咳になることもある。他にも、食欲不振や倦怠感、関節痛、頻脈などの症状を併発することもあるので、総合的に判断することが重要です」
 
もちろん、重症化すると肺の機能が低下するので息苦しさを感じたり、ひどい時には呼吸困難に陥ることもあります。
こうした症状で病院を受診すると、聴診器で呼吸音を聞き、肺炎が疑われるようならエックス線やCTスキャンで胸の画像を撮ります。あわせて血液検査で白血球やCRP(感染性の炎症があると高まるタンパク)、血沈(やはり炎症マーカー)などの数値から炎症の程度を調べます。
その上で肺炎の可能性が高いと判断されたら、喀痰や尿検査で原因微生物を特定し、診断が下されます。こう見ていくと、「どうせかぜだろう」と高をくくることがいかに危険なことかがわかりますね。
 
次回は治療法について勉強しましょう。

長田昭二(おさだ・しょうじ)医療ジャーナリスト。1965年東京都生まれ。日本大学農獣医学部を卒業後、新聞社、出版社勤務を経て2000年よりフリー。新聞、雑誌の他、ラジオ、ウェブ、市民公開講座などを通じて医療情報を発信する。著書に「病院選びに迷うとき~良医と出会うコツ」(生活人新書)、「放っておくとこわいストレス、あぶない病気」(東洋経済新報社)他。ブログは「長田昭二の備忘録」。日本医学ジャーナリスト協会会員。
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長田昭二

(おさだ・しょうじ)医療ジャーナリスト。1965年東京都生まれ。日本大学農獣医学部を卒業後、新聞社、出版社勤務を経て2000年よりフリー。新聞、雑誌の他、ラジオ、ウェブ、市民公開講座などを通じて医療情報を発信する。著書に「病院選びに迷うとき~良医と出会うコツ」(生活人新書)、「放っておくとこわいストレス、あぶない病気」(東洋経済新報社)他。ブログは「長田昭二の備忘録」。日本医学ジャーナリスト協会会員。

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