cats

肺炎④〈最終回〉

”x‰Š4i

日本では一年間に約12万5千人が肺炎で命を落としています。特に高齢者はリスクが感染発症するリスクが高く、またひとたび感染すると重症化しやすいのが特徴。かかってから治療するのではなく、かからないように注意することに意識を向ける必要があります。
 
そこで今回も、大阪厚生年金病院呼吸器内科の鈴木夕子先生に、肺炎にかからないための“予防法”を解説してもらいます。
 
鈴木先生は、まず基本的な体力づくりの重要性を指摘します。

「かぜやインフルエンザなどから肺炎に移行するケースが多いので、まずはこれらの感染症対策が重要です。体力維持、体調管理を万全にし、免疫力を下げる不規則な生活やストレス、睡眠不足、疲労を遠ざける生活を心掛けましょう」
 
もちろん、その土台には十分な休養と栄養バランスの取れた食生活が不可欠になりますが、鈴木医師がもう一つ付け加えるのが“口腔内の衛生”です。

「口の中の細菌が、誤嚥によって肺に入り込むと肺炎を起こす原因となります。それを防ぐためには、口腔内の清潔を保つことが大切。毎食後の歯みがきだけでなく、うがいを小まめに行い、また誤嚥を防止するためにも、食事の際には意識してゆっくり食べるようにしましょう。特に高齢者の“早食い”は危険です」
 
また、高齢者の多くは基礎疾患(持病)を持っています。糖尿病や心臓病、腎臓や肝臓の病気、膠原病、喘息などの呼吸器疾患、またがんにかかっている人は要注意。こうした持病の治療をきちんと行うことが重要ですが、「治療でステロイド剤や免疫抑制剤を使用している人は、特に肺炎にかかりやすいので、気を付ける必要があります」と鈴木先生は注意を呼び掛けます。
 
もちろん“喫煙”は大きなリスクファクターです。鈴木先生によると、タバコを吸い続けている人やその家族は、それだけで気管や気管支が炎症を起こしやすくなっているとのこと。非喫煙者の何倍もの注意をすべきなのです。
 
さらに、「予防」という意味では、肺炎につながる病気のワクチンをきちんと摂取しておくことも重要です。インフルエンザワクチンや、特に高齢者は肺炎球菌ワクチン接種を受けておくべきです。肺炎球菌ワクチンは、以前は「一生で一回だけ」しか打てない注射でしたが、現在は5年以上の間隔をあければ繰り返し打てるようになりました。
 
肺炎は、かかってしまうと色々と面倒なことの多い病気です。「ならない取り組み」が、何より重要になってくるのです。

長田昭二(おさだ・しょうじ)医療ジャーナリスト。1965年東京都生まれ。日本大学農獣医学部を卒業後、新聞社、出版社勤務を経て2000年よりフリー。新聞、雑誌の他、ラジオ、ウェブ、市民公開講座などを通じて医療情報を発信する。著書に「病院選びに迷うとき~良医と出会うコツ」(生活人新書)、「放っておくとこわいストレス、あぶない病気」(東洋経済新報社)他。ブログは「長田昭二の備忘録」。日本医学ジャーナリスト協会会員。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
イラスト・クスノキミワ

このブログについて

cats

この症状にはこの治療?!

この症状、ただの疲れか、重病か?今すぐ病院に行くべきか否か…

ブログ著者

長田さん顔写真 (2)

長田昭二

(おさだ・しょうじ)医療ジャーナリスト。1965年東京都生まれ。日本大学農獣医学部を卒業後、新聞社、出版社勤務を経て2000年よりフリー。新聞、雑誌の他、ラジオ、ウェブ、市民公開講座などを通じて医療情報を発信する。著書に「病院選びに迷うとき~良医と出会うコツ」(生活人新書)、「放っておくとこわいストレス、あぶない病気」(東洋経済新報社)他。ブログは「長田昭二の備忘録」。日本医学ジャーナリスト協会会員。

このブログの人々

編09

田原朋子

管理人&きょうの料理ビギナーズ編集部

ブログ最新記事