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カレー調理技術の歴史

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日本人がカレーに初めて出会ってから100年が経っています。

100年間、数限りない人々が試行錯誤を繰り返して今のカレーがあるわけだから、現時点でのカレーが一番うまい、という前提に立っていままでやってきましたが、そのことに少し疑問が沸きつつあります。

たとえば、老舗のカレー店のおいしさについて考えたとき、その疑問はさらに深まってしまう。40年前、50年前に生み出されたカレーが今もなお、愛され続けている。最近できた流行りの店のカレーを食べても、「やっぱりあの味には及ばないあなぁ」なんて思ってしまったりします。どうしてあんな味を考えられたんだろう? と不思議に思うことが多々あるんです。

やっぱり新しければいいとは限らないんですね。じゃ、カレー調理技術の正解をつきとめるためにはどうしたらいいんでしょう?

いま、私が考えていることは、日本のカレー調理技術の歴史、変遷を整理することが大事なんじゃないかと思うんです。色んな時代を経て、日本のカレー作りは徐々に変わってきました。それは進化なのかもしれないし、退化なのかもしれない。判断はつきません。ただ、どんな狙いからどのようなことをするようになったのかを整理した人は誰もいません。

一度、それをしてみたい。なぜスパイスを何十種類も調合するようになったのか、玉ねぎをあめ色に炒めるべきだという主張はどこから来たのか。隠し味という考え方はいつ、どのような経緯から生まれたのか。

これは大変な作業になるかもしれませんが、やってみたいと思っています。

撮影・水野仁輔 2012年インド

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あしたの『カレーの教科書』

『カレーの教科書』には書けなかった、カレーの奥深さを語る。

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水野仁輔

みずの・じんすけ◎カレー研究家。1974年、静岡県生まれ。
1999年に出張料理集団「東京カリ~番長」、2008年に日印混合インド料理集団「東京スパイス番長」を結成。これまでのカレーの出張料理の活動は300回を超える。
『カレーの法則』『カレーの鉄則』(ともに小社刊)をはじめ、カレーに関する著書は30冊以上。そのほか自らカレーに特化した出版社「イートミー出版」を立ち上げ、マニアックなカレー本の制作を行なっている。
2013年5月に、これまでのカレー研究の全てを記した『水野仁輔 カレーの教科書』(小社刊)を刊行。

★『あしたのカレーの教科書』、第1シーズンはこちら

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