暑くても、不思議と食べられる! ベトナムのスープ煮、「カインチュア」

ただでさえ食が進まないところに、水分ばかり摂って、肝心の食事がおろそかになっていませんか。

こういう時は、同じく暑い彼の地の食卓にならって、魚と野菜たっぷりのスープ煮を。ご飯にかける「猫まんま」スタイルがまた、おいしいんデス!

「カインチュア」とは、ベトナム語で「酸っぱくて澄んだおつゆ」の意。南部発祥の魚介のスープ煮です。白身魚やエビに、野菜をたっぷり取り合わせ、ナムプラーとタマリンドを主に味つけします。

タマリンドというのはマメ科の植物で、酸味ある果実は、生食にしたり、干したり、ペーストになって東南アジアはもとよりラテンアメリカまで、世界中の台所で活躍している素材です。その独特の酸味が調味料として欠かせない料理の1つが、ベトナムの「カインチュア」。しかし、馴染みの薄い素材のこと、ここでは練り梅で代用しましょう。

今日使う魚介は、金目鯛。甘鯛でも真鯛でも、手に入りやすい切り身で構いません。これに、もやし、ミニトマト、セロリ、そしてパイナップル、香菜をプラス。早くもアジアの香りが漂ってきたでしょう?

材料さえそろえば、あとは至極簡単。一口大にした魚と野菜を順に火にかけ、合わせ調味料で味を調えるだけ。

練り梅とナムプラーに砂糖を加えた、酸っぱくて甘い、そしてうまみたっぷりの濃い合わせ調味料が、得も言われぬおいしさを醸し出し、ばらばらだった魚や野菜を見事にまとめます。

さらに、アツアツのスープ煮をご飯にかけると、格別。ひと口ごとに食べる気力が湧いてくるから不思議です。

ぜひ、お試しください!

カインチュア

材料(1人分)
金目鯛 1切れ(約70g)
パイナップル(カットパイン) 2~3コ(40~50g)
セロリ 1/3本
ミニトマト(中) 3コ
もやし 50g
香菜(パクチー) お好みで
酒 小さじ1

 ナムプラー 大さじ1
 練り梅(チューブ) 大さじ1/2
 砂糖 大さじ1
あれば、フライドオニオン(市販品) 少々
ご飯 1杯分

1 小さな器にAの材料を合わせて混ぜる。

2 金目鯛は一口大に切る。

3 パイナップルは一口大に、セロリは小口から薄切りにする。ミニトマトは縦4つに切る。香菜は根を切り落とし、ザク切りにする。

4 鍋に水カップ1と酒を入れて火にかけ、沸いたら火を弱めて2の鯛を入れる。

身に火が通って白っぽくなったら、パイナップル、セロリ、ミニトマト、もやしを加え、やや火を強める。

ふたをして4~5分煮て、野菜類がしんなりしたら、合わせ調味料を溶き混ぜる。飾り用のひと茎を残し、香菜を加える。一煮立ちしたら、器に盛り、フライドオニオンをふってでき上がり。ご飯に注ぎかけてもよい。

☆次回は、8/10更新の予定です。

●鮫島正樹(さめじま・まさき)
料理家、メニュー開発コンサルタント。故・入江麻木氏に師事、ヨーロッパ家庭料理と伝統菓子を学ぶ。1983年に独立、「フード アート アンド デザイン シィ」を立ち上げる。以降、NHK「きょうの料理」講師をはじめ、欧風家庭料理をベースとした健康派のレシピを、作る楽しみとともに発信。近年は自らの暮らしと照らして、中高年のための食卓提案に力を注いでいる。著書に「魅惑の欧風菓子」(主婦と生活社)、「食べてきれいになる137レシピ」、「三ッ星サラダBOOK」(ともに世界文化社)ほか。発売中の、「2300万人が選んだ みんなのきょうの料理 ベスト100レシピ」(NHK出版)にも、レシピ掲載あり。◇しもの夏男も、今夏ばかりは籠城を決め込む日、あり。エアコン、様々。皆様もご自愛ください!

◇小鮫(こさめ)
鮫島スタジオを取り仕切る、古参の助手。師匠にも、容赦ない毒舌を浴びせること度々。無類の甘党。炎天下、心なしか蝉の声、弱々しく、百日紅も萎れ気味。夏痩せを期待するどころか、どう体重を落とさないかが問題。しっかりと食べて、夏を乗り越えましょう。

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鮫島式 シニアごはん

料理研究家の鮫島正樹さんが、ふだんの食生活とレシピを公開します。

ブログ著者

鮫島正樹

(さめじま・まさき)料理家、メニュー開発コンサルタント。1951年生まれ。
故・入江麻木氏に師事、ヨーロッパ家庭料理と伝統菓子を学ぶ。
1983年に独立、「フード アート アンド デザイン シィ」を立ち上げる。
以降、NHK「きょうの料理」講師をはじめ、
欧風家庭料理をベースとした健康派のレシピ、作る楽しみを発信している。
近年は特に、中高年のための食卓提案に力を注いでいる。無類のワイン好き。

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