「具が多い」から、一品で一食になる。 鶏としめじ、ごぼう、お揚げ入り炊き込みご飯

おなじみの炊き込みご飯も、野菜と肉、大豆加工品を「やり過ぎなほど」たっぷりと盛り込んで仕立てるのが鮫島流。

今回は、レシピというよりも、僕の「シニアご飯」についての考え方の一端をご紹介します。

どんなに料理が得意で好きな方でも、年齢を重ねるに従い、何品もつくる根気や体力がなくなってくるのは避けられないこと。おいしい市販のお惣菜をプラスする、あるいはデリバリーサービスを利用する等、それぞれに解決策をお持ちだと思います。それらを賢く利用する日があってもいい。しかし、それが毎日三食とも、というわけにはいきません。中食、外食ともに、美味しい分、塩や砂糖、油脂が多いのはご承知の通り。

頭の体操、手の鍛錬を兼ねて、ご家庭での調理を続けていただければと思います。

主食とおかずを効率よく一品にする手はないか……? 一食分に多少欠けるとしても、できるだけ野菜や肉を取り込んで、手間なく、しかもおいしく。なじみのある味ならばなお、いい……。今日はそんな一例、炊き込みご飯です。

具だけを先に煮て、その煮汁を使って炊飯器で米を炊く。もっともポピュラーなつくり方はそのまま生かし、ご飯と具になる野菜や肉の比重をぐんと増やします。

米3合に対して、今日はぶなしめじ2株、ごぼう 中1/2本、油揚げ1枚プラス、親子丼用の鶏もも肉160g強。ね、すごくたくさんでしょう? 

「正しい」和食において、具が多すぎる炊き込みご飯は、米の対流を妨げるとして本来、NGですが、近年の炊飯器は優秀なので、この破格の割合でも、米3合であれば経験則上、僕的には「よし」。

ご飯と同時に、具をしっかりと食べるのがこの一品のテーマですから。

炊けた具だくさんご飯は、小分けにして冷凍しておくと便利。疲れた日、忙しい日、そんな日に一膳で「しっかり食べた感」を与えてくれマス。

ぜひ、お試しください!

鶏、ごぼう、きのこと揚げ入り「具だくさんご飯」

材料(つくりやすい分量/4~5人分)
米 3合
鶏肉(親子丼用。もも) 160g
ごぼう 中1/2本(70g)
ぶなしめじ 2パック(石づきを取って約160g)
油揚げ(熱湯をくぐらせ、水けを絞る) 1枚(60g)
塩 少々
A(合わせ調味料)
 酒 大さじ3
 しょうゆ 大さじ2
 みりん 大さじ1+1/2

1 米を研ぎ、炊飯器の釜に入れて、水少々を注いでおく。後で具の煮汁を加えて炊くので、余り多すぎない分量がよい。

2 鍋にAの調味料を合わせ、水100mlを注ぐ。鶏肉に塩を薄くまぶす。ごぼうは食べやすいように、短めの細い笹がきにする。水を張ったボウルに放し、手早くざるに上げる。ぶなしめじは小房に分ける。油揚げは、粗刻みにする。

3 1の鍋を中火にかけ、沸いてきたら鶏肉をほぐしながら入れて煮る。ひと煮立ちさせ、浮いたアクをすくう。やや火を弱める。

4 2のごぼう、油揚げ、ぶなしめじを、3の鍋に順に加える。ふたをして、しめじのかさが減り、全体に火が入るまで4~5分煮る。途中、静かに上下を返しながら、吹きこぼれないようにまんべんなく火を通す。

5 4の具材と煮汁を分ける。口付きのボウルとざるを組み合わせて使うとよい。

6 煮汁の粗熱が取れたら、炊飯器の米3合の水量まで注ぐ。足りないようならば、水で補う。しゃもじで静かにひと混ぜする。具材を上面に広げるように、そっとのせる。そのまま混ぜずに、スイッチを入れて通常通り、炊き上げる。

7 炊き上がりを手早く、大きくしゃもじで混ぜる。でき上がり。お好みで、こしょうをふったり、レモン汁を回しかけて。

★次回は、11/16に更新の予定です。

●鮫島正樹(さめじま・まさき)
料理家、メニュー開発コンサルタント。故・入江麻木氏に師事、ヨーロッパ家庭料理と伝統菓子を学ぶ。1983年に独立、「フード アート アンド デザイン シィ」を立ち上げる。以降、NHK「きょうの料理」講師をはじめ、欧風家庭料理をベースとした健康派のレシピを、作る楽しみとともに発信。近年は自らの暮らしと照らして、中高年のための食卓提案に力を注いでいる。著書に「魅惑の欧風菓子」(主婦と生活社)、「食べてきれいになる137レシピ」、「三ッ星サラダBOOK」(ともに世界文化社)ほか。発売中の、「2300万人が選んだ みんなのきょうの料理 ベスト100レシピ」(NHK出版)には、鶏肉レシピがランクイン。11/7、8と放映予定の「きょうの料理収録」で、後藤繁栄アナウンサーと久々に再開。まるいお声と穏やかな物腰、フォローに大いに助けられました。感謝!!

◇小鮫(こさめ)
鮫島スタジオを取り仕切る、古参の助手。師匠にも、容赦ない毒舌を浴びせること度々。無類の甘党。◇あっという間に11月に突入。栗、松茸……ろくに食べないうちに駆け足で冬が近づいて来そう。急がねば!

このブログについて

鮫島式 シニアごはん

料理研究家の鮫島正樹さんが、ふだんの食生活とレシピを公開します。

ブログ著者

鮫島正樹

(さめじま・まさき)料理家、メニュー開発コンサルタント。1951年生まれ。
故・入江麻木氏に師事、ヨーロッパ家庭料理と伝統菓子を学ぶ。
1983年に独立、「フード アート アンド デザイン シィ」を立ち上げる。
以降、NHK「きょうの料理」講師をはじめ、
欧風家庭料理をベースとした健康派のレシピ、作る楽しみを発信している。
近年は特に、中高年のための食卓提案に力を注いでいる。無類のワイン好き。

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高井美恵

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