年末恒例、薫り高き 「フルーツ・ポマンダー」をこしらえる

今冬は妙な暖かさが続いたせいか、師走も半ばというのにのんびりムード。

例年なら、とうにクリスマスの準備が済んでいる時期なのに……。という訳で、急いで「フルーツ・ポマンダー」作り。かんきつ類とスパイスの香りに満たされて、それは楽しい時間がすごせます!

ポマンダーは、ヨーロッパでいうところの「魔除け」。ハーブのブーケと同じく、その芳香が災いを遠ざけ、病から身を守ると言われます。「フルーツ・ポマンダー」は、オレンジやりんごなど、フレッシュな果実に細工を施して、クローブやシナモン、アニスなど、ドライスパイスを刺したり、まぶしてこしらえます。

そうしてでき上がった果実にパウダー状のスパイスをまぶしつけ、風通しの良い場所に吊るすなどして、じわじわと黒くなるまで乾燥させるのがオリジナルのスタイル。スパイスの防腐作用で何年でも傷むことなく、その状態がキープできるのだそうです。

もっとも、これは寒くて乾燥した彼の国々のお話。

ユニークなカーヴィングと、せっかくの美しいフルーツの色を損なわないよう、僕はかんきつ類を数種用意して、フレッシュなポマンダーに仕立てます。

それらを銀のコンポートやデコラティブなプレートに並べて、玄関先へ――。クリスマスの飾り兼、ウェルカムフラワー代わり、さらに帰宅時には各自1つずつ、手渡して……。お土産としても喜ばれます。

今年は、ライムとオレンジとレモン。竹串と彫刻刀で自由に模様を描き、クローブをぐっと突き刺します。あぁ、この素晴らしい香りと言ったら!!

この香りを嗅ぐと、聖夜が、そして誕生日が近いと実感します。

今年はこれで、当欄も終了。ご愛読、ありがとうございました。

どうぞ皆様、楽しく健やかに年末年始をおすごしください! Ciao!

●鮫島正樹(さめじま・まさき)
料理家、メニュー開発コンサルタント。故・入江麻木氏に師事、ヨーロッパ家庭料理と伝統菓子を学ぶ。1983年に独立、「フード アート アンド デザイン シィ」を立ち上げる。以降、NHK「きょうの料理」講師をはじめ、欧風家庭料理をベースとした健康派のレシピを、作る楽しみとともに発信。近年は自らの暮らしと照らして、中高年のための食卓提案に力を注いでいる。著書に「魅惑の欧風菓子」(主婦と生活社)、「食べてきれいになる137レシピ」、「三ッ星サラダBOOK」(ともに世界文化社)、「2300万人が選んだ みんなのきょうの料理 ベスト100レシピ」(NHK出版/共著)など。全速力で疾走、甲斐あって個人的には実り多い年で大満足。その分、おろそかにしたあれこれを、来年は挽回すべく努めマス!

◇小鮫(こさめ)
鮫島スタジオを取り仕切る、古参の助手。師匠にも、容赦ない毒舌を浴びせること度々。無類の甘党。息つく暇なく飛び回る師匠に、お手上げだった1年。来年はスローペース希望。

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鮫島式 シニアごはん

料理研究家の鮫島正樹さんが、ふだんの食生活とレシピを公開します。

ブログ著者

鮫島正樹

(さめじま・まさき)料理家、メニュー開発コンサルタント。1951年生まれ。
故・入江麻木氏に師事、ヨーロッパ家庭料理と伝統菓子を学ぶ。
1983年に独立、「フード アート アンド デザイン シィ」を立ち上げる。
以降、NHK「きょうの料理」講師をはじめ、
欧風家庭料理をベースとした健康派のレシピ、作る楽しみを発信している。
近年は特に、中高年のための食卓提案に力を注いでいる。無類のワイン好き。

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