俳句をつくろう!「今日つかいたい季語」(53)

2019年2月3日

追儺(ついな)

 節分の夜に行う、年男が豆を撒き鬼を追い払う行事のこと。

もともとは平安時代に宮中で行われた、大晦日の夜の鬼を追い払う行事のことをいいました。俳句では「鬼やらい」「豆撒き」なども季語として使われます。

 

やらはれし鬼満杯の船の出る   加治屋時子

(やらわれしおにまんぱいのふねのでる  かじやときこ)

 

「鬼やらい」の季語が「やらはれし鬼」という形で登場します。「やらう」は「追い払う」のこと。追い払われた満杯の鬼たちが船に乗ってどこかへ旅立とうとしています。追い払われて、しょんぼりしているようにも思えますが、追い払われることのないどこかへ旅立つ鬼たちはのびのびと、楽しそうでもあります。

節分の夜、やらわれていく鬼たちのことも、少し想像してみませんか。

 

2019年 2月3日 日曜日(旧暦12月29日)

【二十四節気】 大寒(だいかん) 2019年1月20日~2月3日

寒さがもっとも厳しいころ

【七十二候】 鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)2019年1月30日~2月3日

にわとりが卵を産み始めるころ

 

暦について

新暦(太陽暦)は地球が太陽の周りを一周する期間を一年と設定しているのに対して、旧暦(太陰太陽暦)は月の満ち欠け(朔望月・約二十九.五日)によって一か月を決め、その十二か月分を一年(三百五十四日〈純粋な太陰暦〉。新暦の一年より十一日ほど短くなる)と設定し、約三年に一度は閏月を入れる(例えば五月と閏五月のように同じ月二度繰り返す)ことで、一年の長さのずれを調整しています。

二十四節気・七十二候について

地球が太陽の周りを一周する一年を、古くは冬至を起点(近世からは春分を起点)として二十四等分したものが二十四節気です。

さらに一節気を三等分したものが七十二候です。(一節気は約十五日、一候は約五日)。それぞれにはその時候を表す名称、自然事象に託した言葉がつけられています。

 

著者 俳人・田口茉於&NHK俳句編集部

撮影:板野賢治

 

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俳句をつくろう!「今日つかいたい季語」

俳句作りのポイントは季語(季節の言葉)と五七五のリズム。今日つかいたい季語に出合ったら一句詠んでみませんか。

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