俳句をつくろう!「今日つかいたい季語」(54)

2019年2月8日

「針供養(はりくよう)」

 

 ふだん使っている針を休め、折れたり錆びたりした針を供養する行事です。関東では2月8日に行われることが多く、関西地方や九州地方では12月8日に行うところもあります。浅草寺境内の淡島堂の針供養もよく知られています。実際に体験したことがなくても、豆腐に針をさしておさめる様子を、ニュースなどで目にしたことがあるかもしれません。めずらしい行事を見に行くと、きっと俳句を詠みたくなりますよ。

 

指切りの針千本の針供養  対馬康子

(ゆびきりのはりせんぼんのはりくよう つしまやすこ)

 

「指切りげんまん嘘ついたら針千本のます」この歌をくちずさむ時、飲めるはずのない千本の針のことを、必ず思い浮かべました。この句で供養されるのは、裁縫で使う針ではなく、約束を守らなかったときに飲む針。いくつもの約束の記憶も供養されていくようです。

 

想像上の針を一句に詠んでも素敵です。

 

2019年 2月8日 金曜日(旧暦1月4日)

【二十四節気】 立春(りっしゅん) 2019年2月4日~2月18日

春になる日

【七十二候】 東風解凍(はるかぜこおりをとく)2019年2月4日~2月8日

東風が吹き氷をとかし始めるころ

 

暦について

新暦(太陽暦)は地球が太陽の周りを一周する期間を一年と設定しているのに対して、旧暦(太陰太陽暦)は月の満ち欠け(朔望月・約二十九.五日)によって一か月を決め、その十二か月分を一年(三百五十四日〈純粋な太陰暦〉。新暦の一年より十一日ほど短くなる)と設定し、約三年に一度は閏月を入れる(例えば五月と閏五月のように同じ月二度繰り返す)ことで、一年の長さのずれを調整しています。

 

二十四節気・七十二候について

地球が太陽の周りを一周する一年を、古くは冬至を起点(近世からは春分を起点)として二十四等分したものが二十四節気です。さらに一節気を三等分したものが七十二候です。(一節気は約十五日、一候は約五日)。それぞれにはその時候を表す名称、自然事象に託した言葉がつけられています。

 

著者 俳人・田口茉於&NHK俳句編集部

 

 

 

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俳句作りのポイントは季語(季節の言葉)と五七五のリズム。今日つかいたい季語に出合ったら一句詠んでみませんか。

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