俳句をつくろう!「今日つかいたい季語」(55)

2019年2月23日

 

「春の雨(はるのあめ)」

 

春に降る雨のことです。しっとりと情緒あふれるものとして古くから詩歌に多く詠まれてきました。冬の日の冷たい雨を思うと、雨の日のあたたかさにも春の訪れを感じます。

 

春雨や灯の揃ひたる神楽坂  小島健

(はるさめやひのそろいたるかぐらざか こじまけん)

 

東京・新宿区の神楽坂は、花街の風情が今でも感じられる街です。最近ではフランス料理店やカフェなども多く建ち並びます。お店の灯りがつき始める宵の頃でしょう。お店の灯が道に沿ってまっすぐに並んでいます。「揃ひたる」の言葉から坂を見上げた情景が目の前に立ちあがり、春の雨に灯りがうるむような美しさです。

 

2019年 2月23日 土曜日(旧暦1月19日)

【二十四節気】 雨水(うすい) 2019年2月19日~3月5日

雪が雨になるころ

【七十二候】 土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)2019年2月19日~23日

雨が降り土が湿り気をふくむころ

 

暦について

新暦(太陽暦)は地球が太陽の周りを一周する期間を一年と設定しているのに対して、旧暦(太陰太陽暦)は月の満ち欠け(朔望月・約二十九.五日)によって一か月を決め、その十二か月分を一年(三百五十四日〈純粋な太陰暦〉。新暦の一年より十一日ほど短くなる)と設定し、約三年に一度は閏月を入れる(例えば五月と閏五月のように同じ月二度繰り返す)ことで、一年の長さのずれを調整しています。

二十四節気・七十二候について

地球が太陽の周りを一周する一年を、古くは冬至を起点(近世からは春分を起点)として二十四等分したものが二十四節気です。

さらに一節気を三等分したものが七十二候です。(一節気は約十五日、一候は約五日)。それぞれにはその時候を表す名称、自然事象に託した言葉がつけられています。

 

著者 俳人・田口茉於&NHK俳句編集部

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俳句をつくろう!「今日つかいたい季語」

俳句作りのポイントは季語(季節の言葉)と五七五のリズム。今日つかいたい季語に出合ったら一句詠んでみませんか。

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